Mountain stream fishing
巨石の渓
 山岳渓流のフィールドがメインの私は釣り歩くと、よく滝に行き着くことがある、高捲いて越えて行けるところも有るが、越えられない滝も多い、釣りが目的なので魚止めとなる滝を越える必要は無いが、なぜかその上流を覗いて見たい心理にとらわれる。
 Part1に続き道南の名も無き滝を今回も綴ってみた。

早春に見た滝


 ここに始めてきたときはこの先のルートが見いだせずここが折り返し地点と思った、高捲くルートを探していたが高捲きは無理と判断し引き返した。

 次に来たときはどうしてもこの上に行きたかった、林道から直接入るルートが有りそうだが私はこの滝を直登した、案外楽に越えることが出来たが、登りは良しとして下りはロープ持参か別ルートを探そうと思います、なぜなら登るより降りる方が数倍大変です,ロープ無しではあまりにも危険でこの時はなんとか降りられましたが、装備が無ければ行かない方が良いと悟りました。

▲ 滝の上から覗くと足がすくむ。

 しかしそこを越えて行くと直ぐに柿色に染まった色鮮やかなイワナ、そしてオショロコマに会うことが出来る。

 そして次々滝が現れる、規模は大きくはないが大きな滝壺を持つ滝もあり、雰囲気は良い感じだ。


 最後に現れる滝は高さ12メートル最初に出会う滝と規模は同じくらいだ、滝壺を覗くとオショロコマが群れて泳ぐ姿が見て取れる。

 流石にこの滝は大きく高巻かない限り超えることは出来ないようである、まあ、ここまで来ればイワナとオショコマに沢山会うことが出来るのだ。

▲ この滝の上も気にはなっている


せり出す滝


 普通滝はまわりより窪んでいるものだが、この滝は逆にせり出している様に見える。

 大きくもなく水量も多くないが、上っていくと突然姿を現す、大きな滝ではないが見とれてしまう。

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 この渓は高低差も有り、大きな岩も所々に点在している荒れた渓相をしている、如何にもイワナの渓流である。

 上流部は平行した林道も無く帰路も川を降りるしかない、遡行は上り下りとも疲れるが私はこの様な渓が好きで通っている。

▲ 大きな岩の脇を滝のように流れ落ちる

▲ 更に奥に進むと同じように支流から落ち込む流れ


アメマスの居る滝

▲ 滝壺に潜んでいたアメマス


 この流域も私は年に数度入る流域なのだが、この滝のある流れは支流の更に支流で流れが細く岩盤底が続いているので、あまり釣りに入る事は無かった、あるとき何となく気になってロッドを振ってみたらアメマスが釣れてきたのでビックリした記憶がある。

 どこから来たのか一尾ではなく複数釣れたのだ、ここまで本流から遡ってきたのだろうか本流から分かれたこの支流の入り口には申し訳程度の魚道が付いているが砂防ダムがある、とても遡ってきたとは思えなかった、だが複数いたのだからおそらく本流からきているのだろうと考えられる、いずれまたいるか確かめに行こうと思っている。


 初夏に訪れた同じ流域左側に見える滝は、支流から落ち込む見える他の上に更に5m程の滝が連なる。

 水量は少ないが結構迫力がある、秋は紅葉に彩られまた違う雰囲気があり、とても綺麗である。


小滝の連続


 この渓は目線の高さがポイントの高さとなるshinya氏ゆかりの渓で、ルアーを泳がすのは長くても2m程度ほとんどが1.5mで勝負が決まる。


 大小様々な石が重なり合い小滝の連続する渓流を形作っている、最後はお決まりの函で滝となる。

 この最後の滝は下り龍の様に高い位置から蛇行しながら落ちてくるのだ。

 この光景を見ると他にはない何か神秘的な雰囲気がある。


滝の集合帯


 渓のこの光景を見る為には少々コツがいる、普通の方なら超えない場所を通過しなければならないのだ。

 しかしそこまででも渓流釣りとしては十分満足しているはずなので引き返してと思う、皆さんから尋常でない釣り人と認証された私は、それで満足するはずもなく奥へ奥へと潜り込んでしまうのだ。

 そのお陰で日常離れした風景を見る事が出来る、この渓も例外なくその日常離れした風景と言えるだろう、今のところ私自体はこの景色は単独で見ている、友人の数人はここに入ったのを知ってはいるが、おそらくその他の人は入った事は無いと推測される、私が入った時のいずれも痕跡が無かった。


 下の写真はカメラ一つのファインダーでは収まらないので、数枚の写真をパノラマの様に繋いだ写真である。

 この写真と実際の風景はまったく違うものである、初めてこの風景を見た時は立ち止まって固まってしまった、同行者がいれば間違いなく「スゲー!」と叫んでいたかもしれない。


 そして釣れるイワナも尋常じゃない、私個人としては大切にしたい渓なので一年にそう何回も行かないと決めている、この様なフィールドはなかなか出逢えるものでは無いと判っているからだ。


 そして更に上がると最後の滝がある、この滝を見た人間は私の他にはそう居ないと思う、それは行く必要が無いからである。

 この滝を見るのは私一人だけ、危険が伴うのでガイドはする気無い。



 最後に、道南の名も無き滝、他にも沢山有るが、いずれまたまとめてレポート出来ればと思います。

編集 平成21年7月11日
Mountain stream fishig
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