< < 深まる秋の渓流 > > |
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北海道の季節は加速しながら進む、山の広葉樹は黄色を基に朱や茶に染ている、寝ぼけた体には朝の空気は冷たく感じた、何時もの入渓地点に車を止めてウェダーを履き装備を整えていていると、雨がサーッと降って来る、前日にみた予報は徐々に良くなると記憶している、増水も無いし『今日は釣り以外の目的だ。』と足早に遡行を始める。
序盤平坦な渓が続く倒木に目を向けると丸く傘の開いたヌメリスギタケモドキ(私の近辺ではヤナギタケとも言う)が目につく、このキノコ私はまずとる事は無い今回の目的は別なキノコだ。
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▲倒木に生えたヌメリスギタケモドキ▲ |
▲立ち枯れた木に生えたヌメリスギタケモドキ▲ |
そして狙いのボリボリ(ナラタケ)が倒木に見つける、待望のキノコだ。
早速袋を取り出し根本から丁寧に採り詰める、少し遅い感じがしたがギリギリセーフな感じで他にも無いか周りを探し回る。
渓を歩くと言うより沢を歩くの表現の方が良いかもしれない、立ち枯れた木があれば側に行き上から根本までひとまわりしてみる、倒木があれば下までのぞき込む、当然なかなか前に進まない。
今回は結構早く多く採れそうに思ったがやはりボリボリ(ナラタケ)の盛期は過ぎていて、見つかるのは白く胞子を吐き出しているのが多かった、もったいないと思いつつ更に探しながら上がっていく。
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▲まだ状態の良いボリボリ(ナラタケ)▲ |
なかなか良い物が見つからずムキタケポイントに行き着く、その倒木には折り重なる様に傘を開いたムキタケが付いていた。
当然これも袋に詰め込む、そして更に釣り上がる。
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▲群生するムキタケ▲ |
一応ロッドは持っている、ルアーを泳がすとイワナがいれば当たり前の様に釣れる。
この時期イワナは産卵期に入った直後、その流行に乗り遅れた奴が疑似餌に飛びついて来るのだ。
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▲コンディションの良いイワナ▲ |
ボウズを免れ余裕が出来て山を見上げる、朝降っていた雨は上がり青空が覗いている。
空の青、山の岩肌、雲の白、碧の葉、紅葉の紅、見事なコントラストこの時期だけ見れらるSceneryである。
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遡行を続ける魚影は濃くなる、尺も交える。
この時期でもそれなりに釣れて来るのは少々サビたイワナには申し訳ないが率直に嬉しい、飽きない程度にボツボツ釣り、倒木にキノコを見つけ袋に詰めながら上がって行く。
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▲少しサビの入った尺イワナ▲ |
▲素晴らしき渓相▲ |
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ここまで上がってきたのは久しぶりだ、足下をイワナが走る魚影は頗る濃い、 そこそこ釣り上がり背中に背負うザックも重くなり、遡るのをやめこの渓を下りる事にする。
帰り道の林道は獣臭がプンプンしていた、近くに居たのかもしれないな。
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▲晩秋の渓相▲ |
次に向かった渓は小ニジの渓、ここも釣りよりはキノコメインである、それでもロッドはしっかりと持っている、これでも一応Anglerなのだから。
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▲小さいが元気だけは良かった▲ |
▲メタボな小ニジ▲ |
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▲少しだけさびの入ったヤマメ▲ |
晴れ間が見えるとその青さはこの季節のとびっきりの青さだ、木の枝に残る葉も半分になっている全て無くなるのも遠くない。
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▲まだ旬のボリボリ(ナラタケ)▲ |
▲判別出来ないキノコ▲ |
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▲ブナハリタケ▲ |
▲採取したキノコ▲ |
北海道の季節はこれから一気に加速するかの様に進む、渓流シーズンも残りわずか帰り支度の間に日は傾き、帰路についてすぐ落陽となる、道南の渓流今シーズンあと何回いけるだろうと思いつつアクセルを踏み込んだ。
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